超 入門 失敗 の 本質 書評

2012/9/8 2020/1/8 本/Biz経済, 本/歴史地政 「失敗の本質」とは1984年の本。名著です。 日本が大東亜戦争で負けた理由を、国力の差ではなく作戦や組織による「戦い方」の視点から解説しています。 日本軍六つの作戦、ノモンハン事件、ミッドウエー作戦、ガダルカナル作戦、インパール作戦、レイテ作戦、沖縄戦を分析。組織の敗因と失敗の原因について精緻な解説が読めます。 本書「超入門・失敗の本質」では、現代の日本人のために「失敗の本質」が描く組織論のエッセンスを、23のポイントに絞ってわかりやすく抽出しています。 23のポイントを、日本軍の失敗、それに追加して現代の日本企業の失敗と絡めて解説するという手法です。 以下に23のポイントを列記します。意味を極力一行でまとめました。 戦略性 1. 戦略の失敗は戦術で補えない 太平洋の駐留基地の7割近くが、じつは戦略上無意味だった。戦力を集中できなかった。 2. 指標こそが勝敗を決める インテルの指標は「活用しやすさ」、日本企業は「処理速度」 3. 体験的学習では勝った理由はわからない たまたま成功(体験的学習とよぶ)しても、その成功要因を把握しないと長期的には敗北。 4. 同じ指標ばかり追うといずれ敗北する ゼロ戦は運動能力に優れ無敵だったが、米軍は火力と防弾能力を(違う指標)高めた。 思考法 5. ゲームのルールを変えた者だけが勝つ 海軍の猛訓練により夜間見張り員の視力は8km先の軍艦の動きを察知した。米軍は夜間視力が高くなくても、敵を捉えるレーダーを開発。 6. 達人も創造的破壊には敗れる ゼロ戦の達人パイロットも、米軍の新兵器当たらなくても破裂する弾丸や、2機1編隊の運用により無力化される。 7. プロセス改善だけでは、問題を解決できなくなる プロセス改善とは同じ手法の改善。白兵銃剣陸軍は大東亜戦争の初期は無類の強さを誇ったが、照明弾で得意の夜襲を封じられると限界にぶちあたった。 イノベーション 8. 『「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ』(鈴木博毅)の感想(397レビュー) - ブクログ. 新しい戦略の前で古い指標はひっくり返る 戦闘の勝敗を分けるのは鉄量であることに気がついた堀参謀は、硫黄島などで鉄量を無力化する。艦砲射撃が効果を発揮しない島の中央部に防護陣地をつくり、水際攻撃を避け、防御壁はコンクリート厚2. 5メートル。 9. 技術進歩だけではイノベーションは生まれない ジョブズは価格や処理能力ではなく、お洒落なデザイン、感覚的な操作性、ネットワーク型の利便性などで戦った。 10.

  1. 『「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ』(鈴木博毅)の感想(397レビュー) - ブクログ

『「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ』(鈴木博毅)の感想(397レビュー) - ブクログ

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そしてなぜ「軍隊」の戦略・組織を分析することが、今日の企業組織に活かせるのかというと、本書にはこう書かれています。 そもそも軍隊とは、近代的組織、すなわち合理的・階層的官僚制組織の最も代表的なものである。戦前の日本においても、その軍事組織は、合理性と効率性を追求した官僚制組織の典型と見られた。しかし、この典型的官僚制組織であるはずの日本軍は、大東亜戦争というその組織的使命を果たすべき状況において、しばしば合理性と効率性とに相反する行動を示した。つまり、日本軍には本来の合理的組織となじまない特性があり、それが組織的欠陥となって、大東亜戦争での失敗を導いたと見ることができる。日本軍が戦前日本において最も積極的に官僚制組織の原理(合理性と効率性)を導入した組織であり、しかも合理的組織とは矛盾する特性、組織的欠陥を発現させたとすれば、同じような特性や欠陥は他の日本の組織一般にも、程度の差こそあれ、共有されていたと考えられよう。 (『失敗の本質』P.

Friday, 14-Jun-24 00:12:49 UTC